JA共済では、組合員およびその家族や地域住民の生命・財産を危険から守るための
保障活動・地域貢献活動に積極的に取り組み、しあわせの輪をひろげようと努力しています。
その一環として、共済事業の相互扶助・思いやりの精神を、次代をになう小・中学生に
伝えていくとともに、児童・生徒の書写・作文教育および図画工作・美術教育に貢献することを目的として、
小・中学生を対象とした「作品コンクール」を開催します。
なお、この「作品コンクール」は、令和3年度JA共済全国小・中学生書道コンクール
および交通安全ポスターコンクール出品のための地方コンクールも兼ねています。
「歴史公園えさし藤原の郷」を舞台に、ウェブギャラリーを開催しました。
※ウェブギャラリーの公開は終了いたしました。
参加校205校、総参加点数2,720点にもおよぶ作品が寄せられました。
各部門の特選作品をご紹介します。
書道 条幅の部
絵画の部
特選
盛岡市立 下橋中学校 2年
丹 光太郎 さん
審査講評
落ち着きのある味わい深い色調で遠近感のある風景を上手にまとめています。遠景の赤い橋がアクセントで画面全体を引き締めています。
交通安全ポスターの部
特選
北上市立 黒沢尻東小学校 4年
石田 結会 さん
審査講評
「横断歩道は手を上げて渡ろう」という大切なメッセージがよく伝わります。文字の見やすさと図案の安定感、意図が伝わる構成という点でよくまとまっている作品です。
作文の部
優秀学校賞 各部門ごとに、
優秀な成績をあげた
学校に対して授与します。
(書道は条幅・半紙を区分しない)
書道
部門
盛岡市立
城北小学校
絵画
部門
盛岡市立
下橋中学校
交通安全ポスター
部門
北上市立
黒沢尻東小学校
作文
部門
盛岡市立
桜城小学校
八重樫 勝元岩手県教育委員会
教育委員長
後澤 大世岩手県教育委員会事務局
学校教育室 主任指導主事
二年ぶりではありましたが、今年も県内の多くの学校から、素晴らしい作品が寄せられました。どの学年の作品も、自分が体験したことや学習したことを通して、味わった感動や達成感、気持ちの変容や新たに生まれたものの見方や考え方などについて、生き生きと文章に表現していました。それぞれの作品に綴られている言葉には、力強さと鋭い感性、そして純粋な思いや願いが込められていました。どれも心温まる希望に満ちあふれた素敵な作品でした。
今年の作文の課題は、小学校低学年は「かぞくといっしょにやったこと」、中学年は「みんなで助け合ったこと」、高学年は「健康や命の大切さ」、中学校は「今大切にしたい『人とのつながり』」でした。
小学校低学年の作品は、心温まる家族との体験やエピソードを取り上げて、そのときの自分の気持ちや大好きな家族への思いなどについて素直に表現していました。
中学年の作品は、みんなで助け合った出来事を取り上げて、そのときの自分の気持ちや相手の様子の変化を細かに表現しながら、やり遂げた達成感や喜びを豊かに描いていました。
また、高学年の作品は、健康や命に関わる実体験や新型コロナウイルス感染症の影響による身の回りの変化などを取り上げて、健康であることのありがたさや命の尊さについて、新たに生まれた思いを印象的に表現していました。
中学生の作品は、東日本大震災や新型コロナウイルス感染症がもたらしている影響、通信技術の発達による世の中の変化などを取り上げ、自分が体験したことや学習で得た知識と結び付けて、人とつながることや触れ合うことの意義や価値についての率直な思いを表現していました。
新型コロナウイルス感染症の影響に伴う世の中の価値観の変容、情報化社会の加速度的な発達と普及など、世の中の情勢は現在進行形で刻々と変化しています。そのような中において、人と出会い、直接言葉を交わし、そして心をつないでいくことは、私たちにとってますますかけがえのないものになっていきます。心は目には見えません。だからこそ、その心を表現する言葉が大切になってきます。自分の思いや願いを言葉に綴ることを通して、きっと自分の心を見つめることにもつながるでしょう。
今回の入賞作品も、多くの人に感動を与える優れた作品の数々でした。これらの作品を読んだ人もまた、家族の愛情や助け合い、命の尊さ、そして人とかかわることの大切さについて思いを温めていくのではないでしょうか。
これからも多くの皆さんに、このコンクールに積極的に挑戦していっていただきたいと思います。来年度も素晴らしい作品に出会えることを心から楽しみにしています。
八木橋 哲男岩手書道協会
参与
昨年の年明けすぐに発生した新型コロナウイルスの感染者が日本でも拡大し、JA共済児童生徒作品コンクールはもとより各コンクールや、催し物が中上や規模縮小を余儀なくされました。コンクールの出品を目指して頑張ってきた皆さんにとつて、コンタールの中止は悔しさいっぱいだったと思います。まして岩手県では7月29日迄感染者が記録されなかっただけに、せめて岩手県だけでも実施したらと言う思いを抱いた人もいたのではいたのではないでしょうか。
今年度のコンクールの計画の時点では、まだ各地で新規感染者数の増加が見られましたが、日頃頑張っている皆さんの発表の場を確保するべく実施を決断されたことは、出品する人達に大きな目様を与えたことと思われます。
その目標に向けて頑張った結果、入賞の栄を獲得された皆さん、本当におめでとうございます。きっとを皆さんの喜びは、昨年の分も加わり、凄く大きいものがあったことでしょう。その大きな暮びが、岩手県の感染者数が他県に比べて少なかったことに繋がったのかも知れません。感染者数が減少傾向にあるとは言え、終息したのではありませんので、感染の危険性はまだまだあります。十分に気を付けて更なる努力を続けて欲しいと思います。
ところで、今年の審査にあたって、墨色の薄い作品があるのが気になりました。昔から書作品の墨色に対して「墨痕鮮やかな」という言葉がありますが、その言葉にそぐわない墨色の作品があったということです。それは、廉価で均一価格で販売されている墨液を使って書かれた作品ではないかと疑われます。錬習の段階はよしとしても、コンクールに出品する作品を書く時には、使用する墨液について注意をして欲しいものです。
コロナウイルス感染者の報に翻弄され、不安な面持ちでを毎日を送らなればならない中にあって、コンクールヘの出品の労をおとり載いた各学校の先生や、指導者の方々に、書に取り組んできた者の一人として、衷中より感謝申し上げます。これからも児童・生徒逹に、日本の文字正しく書く習慣を身につけさせるべく頑張って欲しいと願うばかりです。
小松 太元岩手県小学校教育研究会
図画工作部会 会長
2年ぶりに本コンクールが開催されたことをうれしく思います。各校の児童生徒の皆さんは、コンクールに入賞するために図工・美術を勉強しているわけではありませんが、絵をかいたりモノづくりが好きな少年少女がこのようなコンクールに応募することには大きな意味があるものと思っています。受賞するしないにかかわらず、応募する意欲が日常の学習の原動力にもなりますし、そこで受賞したりして努力を認められる体験は大きな自信、励みにもなり、さらに意欲的で充実した日々の生活につながっていくものと思うからです。応募のための手続等で大変なご苦労もあるのですが、多くの学校がその意義をよく理解して、本コンクールに応募してくださっていることに敬意を表します。
さて、絵画の部は、3つの課題から選択し作品制作するものでした。小学生は「お気に入りの校舎」「楽しい運動会」「夏の思い出」、中学生は「道のある風景」「水のある風景」「学校のある風景」の中から選択するものです。小学校低学年の方で、課題とかかわりのない作品も見られましたが、各学年の児童がどんな思いで描いたのかを想像しながらの審査はとても充実した時間でした。自分が表現しようとしたこと(「表現意図」といいます)を大切にして、それが見る人に伝わるように工夫することは、とても難しいことですが、時間をかけて丁寧に頑張ることで、その思いや努力が感じられる作品に仕上がっていくものだと思います。逆に言えば、どんなに思いがあっても、雑な表現であったり、描き込み不足では、その思いが伝わりにくいということです。児童生徒の皆さんには、このことを忘れず頑張ってほしいと願います。
交通安全ポスターの部では、自動車のナンバー(数字等)を描いている作品が複数学年に見られ審査の対象外にせざるを得なかったことが残念でした。他は図案も文案もよくまとまった作品が多かったのでなおさら残念でした。過去には、シートベルトが正しく描かれていないとか、信号機の色の配列が間違っているため審査の対象外となった作品もありました。実施要綱(今年は15ページ)に注意事項や禁止事項が記載されていますので、その内容を児童生徒の皆さんはよく理解した上で作品づくりに励んでほしいと思います。各校で指導される先生方には、このことをかみくだいて教えてあげてほしいところです。よろしくお願いします。